海外のブライダル事情
ハプニング続出!
直前に準備開始?!
日本のブライダルでは許されないようなことが起きてしまうのが海外です。とある外国の首都に住んでいたときですが、突然友人から「偶然通りかかった式場で、結婚式の準備をしている人たちがパニックになっている。誰もプロがいないらしい。助けてあげて!」の電話あり。駆けつけると、式開始2時間前だというのにデコレーションの材料が床に散乱しているのみ。
しかもその材料というのが、お菓子のパッケージについているようなテラテラのリボンたちと埃をかぶった造花と少しのチュールレースです。それを前にして『お手上げ!』という顔をした女性たちが数人・・・。「なぜ何日か前に準備を始めないの?今になってこれじゃ、どうするつもりだったの?」と声を荒げたいところを抑えて、早速デコレーションのデザインとリボンの選定とスタッフの適性見極めです。
どうやら、新郎新婦がとても貧しく、お花もデコレーションも友人たちがプレゼントすることにしたらしいのです。それならば、テーマやコンセプトなんて言っていられません。友人たちの優しさを最大限に美しい形に仕上げていくことが目標です。
リボンを椅子の数に合わせて等分し、ふっくらかわいい形に結んで造花と一緒に椅子に取り付けます。会場の向こう側では、花たちを何とか花束の形にまとめた2人の女性が、その花束を事もあろうにモップの柄にくくりつけ始めている!「なぜそんなものに花をつけているの?」と聞くと、「高い位置に飾りたいけど置く台がないから、これにつけた後、椅子に立てかける。」との答え・・・。
でも、一生懸命に取り付けた人たちの努力を無駄にできないので、頭をフル回転させて改善策を探ります。モップの柄に白いリボンを巻いてからチュールレースでふわっと覆うと素敵なアレンジになりました。エントランスにもリボンとお花を組み合わせて取り付けます。1時間後、手作り感いっぱいながらなんとか素敵な会場が出来上がり、スタッフからは拍手があがりました。
時間を守るなんてありえない!
特にラテンの国では時間の流れがゆったりのんびりしています。結婚式のような時間が限定されている時でもそれは同じ。ラテンの国で知り合ったアメリカ人と日本人のカップルの結婚式でのことです。しっかりと事前にタイムスケジュールを確認していたはずですが、ラテンなヘアメイクさん、自分の好きなように時間を使っていつまでたってもドレスの着付けに移れません。
ラテンポップスを大音量でかけて、ヘアメイクさんも控え室に居合わせている親族も体を揺らしリズムを取りながらのメイクです・・・。どこにも時計は見当たらず。新郎も友人たちとどこかへふらりと行ってしまって現れず。私としては気が気ではありません!どんなに急かしても時間はゆったりと流れ続け、結局、式自体が1時間30分も遅れて始まりました。
ゲストにしても時間通りには到着しませんからちょうど上手くいっているのかもしれませんが。ようやく司会者が開会の挨拶をして、『花嫁入場です!』と言うものの、会場の外では花嫁と花嫁の父が感極まって号泣しながら抱き合って離れません。ここまでくると「もういいわ。好きにして~。」という気分。時間を気にしてピリピリしているのが馬鹿らしくなってきます。日本では時間厳守がお約束ですが、海外では可能なら時間を守ろう、くらいの感覚なんですね。
それでもなんとかなってしまう
事前の準備もタイムスケジュールもおかまいなしの世界で、立派な結婚式なんて出来るのだろうか?と疑問に思われるかもしれませんが、これがなんとかなってしまうので不思議です。マニュアルに縛られていない分、臨機応変な対応に慣れているんですね。
「時間が延び延びになっている?じゃ、次のスケジュール変更ね!」とか「パーティのほうのお花の手配を忘れてた!挙式の花を少し入れ替えて持っていける?」「OK!」といった感じです。誰もが肩の力の抜けたプロぶりを発揮するのです。ゲストも楽しむことがとても上手で、特別な余興が準備されていなくてもワイワイガヤガヤ盛り上がりが途絶えることはありません。
そして、最後は決まってダンスタイム。国によって変わりますが、新郎新婦のワルツで始まり、そこへ家族、友人と加わっていくというパターンが多いでしょうか。音楽もだんだん激しくなり、新婦はドレスを短く持ってノリノリで踊ります。ダンスは深夜1時2時まで続き、踊り疲れたゲストから帰っていくのです。思いっきり踊れたなら満足度の高い結婚式、といえるのかもしれませんね。感覚の違いって本当に面白いものです。

