ブライダルコーディネーター体験談
国際結婚
出会いは語学留学から
今回の新郎新婦はニュージーランド人と日本人のカップルです。知り合ったのは新婦がニュージーランドへ語学留学をしていた時だったそうで、ホームステイ先の家族と仲が良かった彼とは自然に友達から恋人へと発展していったようです。結婚後はニュージーランドに新居を構えるため、結婚式は日本でしたいと希望しておられ、私のところを訪ねてくださいました。
愛情表現豊かなニュージーランド人の新郎は、たえず彼女を見つめる目もそっと肩を抱く手も「愛しくてたまらない」という様子。最初のミーティングから私は当てられっぱなしでした・・・。合理的でさばさばした新婦より結婚式への夢があるのも新郎のほうで、打ち合わせは新郎の願いを新婦が通訳する形で進んでいきました。
情熱的なデコレーション
新郎の希望は「情熱的でドラマティックな式」テーマカラーは赤とオレンジ。日本人のカップルにはあまりない選択ですから、わたしもワクワク楽しみになってきました。これはもう日本人の感覚ではくどいと思われるほど徹底的にデコレーションしてしまうのはどうだろう?と考えて出したアイディアを2人はとても気に入ってくれました。
受付にはウェルカムボードをポツンと立てるのではなく、テーブルを用意してそこへ飾っていくことにしました。マホガニー色のテーブルの上の中央に、同じ色のウェルカムボードを置き、両脇と前面には高さ50センチのフラワーアレンジメントやキャンドル、キラキラと輝く作り物の果物をアシンメトリーに飾っていきます。ボルドーに近い大人っぽい赤と濃いオレンジをお花やキャンドルに使って、ゴールドのリボンをアクセントにしたら、「情熱的」という言葉がぴったりの空間になりました。
新郎新婦が座る椅子はそれぞれに分かれたものではなくラブチェアーがいいとのことでしたので、アームの曲線が綺麗なラブチェアーを調達しました。それならば、と用意したのは2人の頭上で結び合わさるアーチ。アーチにはグリーンを這わせて、トップからはハンギング型のフラワーアレンジメントをゴールドのリボンで吊り下げました。
ブーケも赤がメインでオレンジを少々いれたキャスケード。ヘアは少したらして赤いバラのつぼみを散らします。メイクも通常の花嫁メイクではなく、目元を強調し、赤いルージュをひきました。情熱的でドラマティックな花嫁の完成です。
海外からのゲストをお迎えして
ニュージーランドからは新郎のご家族とご友人の皆様約15名が出席されましたから、スタッフには英語でも応対が出来るように指導しました。案内表示やプログラムも全て2ヶ国語。初めて参加する日本の結婚式はしきたりや進行が分からなくてとまどうかもしれないので、控え室にてウェルカムドリンクを飲んでいただきながら簡単な説明を加えました。会場のデコレーションはニュージーランド人のゲストのセンスにもぴったりだったようで、感嘆の声を上げながら写真に収めていました。
会場を移動してのビュッフェパーティーは、イメージをがらりと変えて。選ばれたドレスは目の醒めるような明るい黄色でひざ下丈の可愛らしい形。そこからアイディアを膨らまし、野原でキンポウゲの花の蜜を吸うミツバチのように元気でポップな雰囲気を目指しました。黄色いキャンドルを大小まとめて長テーブルのあちこちに置き、その間にキンポウゲに近い質感と色を持つフリージアをたっぷり活けていきます。
握手をしたりプレゼントを渡したりして忙しい新婦にはブーケではなく、手首に小さなコサージュをつけてもらいました。パーティー会場に入ってきた海外からのゲストの皆さん、この色合いで一気に盛り上がります。活けてあるフリージアから1本抜き取って胸のポケットにポンッと挿すことで自分のコーディネートにも黄色を取り入れ、会場との一体感を楽しむ男性も。日本式の結婚式を満喫することが出来たようです。

